【東海・北陸ブロック】
耳鼻咽喉科医としての研究、そしてキャリア形成(2021年1月25日掲載)

1か月前 : 2021.01.25

武田

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金沢医科大学 耳鼻咽喉科 講師 酒井 あや


私は1996年に大阪の高校を卒業し、金沢医科大学へ入学しました。9割以上が石川県以外の出身で全国の習慣を知ることができ、大変新鮮でした。6年間の学生生活が終わり、地元などに戻る人が多い中、当時指導教員だった友田幸一先生より多くの思考に対するエッセンスをいただき、ご縁を感じて当大学耳鼻咽喉科に入局しました。新医師臨床研修制度前だったので、卒業と同時に入局するスタイルです。手術、病棟、外来業務を行い、24時間容赦なくかかってくる携帯電話を肌身離さず持ちながら多忙な生活を送りました。

入局と同時に大学院へ進みました。「小児の睡眠時無呼吸症」を研究することになりました。睡眠と小児について勉強し、研究すればするほど、深く、自身が治療した児が改善すると、とても充実した気持ちになりました。2006年に「小児閉塞性睡眠呼吸障害の病態解明とその重症度判定の検討」として医学博士を取得しました。睡眠呼吸障害という臨床研究であるため、今もライフワークとして続いています。

2012年に2人目の子育てに追われ、一度非常勤という勤務形態にしました。ゆとりのある毎日が新鮮でした。たっぷり、こどもと触れ合う一方で、今後のスキルとキャリアを上げていくために、研究と診療は継続しようと考えていました。そのため、学会へ参加し発表を行いました。学会では最新の情報を学べる良い機会であり、また専門の先生に直接お話しを伺うことができ、刺激を受けました。学会発表を形にすべく、論文を作成し、さらに睡眠時無呼吸症のトピックとして総説も仕上げていきました。充実した毎日を過ごしながら、地に足をつけてもう一度仕事をしたいと考えていた矢先、2017年に三輪高喜先生より再入局のお話しをいただき、常勤へ復帰しました。多くの使命を授かり、現在は耳鼻咽喉科指導医として、医局員の手術や症例を指導し、学生の講義を行い、睡眠学会専門医として引き続き睡眠障害の診療と研究をしています。毎日、目の前のことに集中して進めていくと、新しい扉が次々と開きます。

最近では、女性総合医療センター・女医会「水月会」・大学・病院・北辰同窓会と石川県女性医師支援センター共催・全国ダイバシティネットワーク後援の女性の生き方セミナーにて赤澤純代先生のご縁により『医師のキャリア形成と勤務環境について』をテーマに「耳鼻咽喉科医師としてのキャリアと働き方」を発表させていただきました。一人の女性医師として、キャリアアップの経過や、ライフスタイルが参考になれば、と思います。入局当時にもこのようなセミナーがあれば、思考の枠を外して仕事や生活の選択肢が増えたのではないか思います。私自身はこのようなセミナーに参加することで新たな知見が得られ、同時に、こうでなきゃいけないという常識を取り払うことができる良い機会となっています。

現在は、思春期真っ只中の中学生、自転車運転免許証が交付され行動範囲がどんどん広がる小学生、何をやらかすかわからない幼稚園児の3人を育てながら、慌ただしい日々を送っています。このように充実したなかで、ご縁を大切にしながら、これからも仕事に研究、そして未来ある後輩への教育を行っていきたいと考えています。

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全国ダイバーシティネットワーク(OPENeD)は、男女共同参画社会や多様な個性・能力が尊重されるインクルーシブな社会の実現のために、文部科学省と連携して、大学や研究機関、企業等における女性研究者の育成や研究環境・研究力の向上を目指す諸機関をつなぎ、国内外の取組動向や参考事例(グッドプラクティス)を収集・公開し、全国的な普及・展開を図ります。

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