継続は力なり!
女性研究者キャリアパス支援

5か月前 : 2019.10.02

西田

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日本女子大学は、「女性研究者支援モデル育成事業」(2006年度から3年間)により、女性研究者のキャリア支援環境を整備しました。大学の基盤的な事業として施策を継続したことで、事業終了後も女性教員の積極的な採用が続いています。また、理学部を中心に理系を目指す女子小中高生に向けた取り組みも継続しています。

女性研究者の積極的採用

「女性研究者支援モデル育成事業」(科学技術振興調整費)の終了(2009年)以降も、女性研究者を支援する環境整備を大学の基盤的な事業として継続したことにより、その後10年に渡って、講師以上の大学教員に占める女性の割合が45%と高い水準を保っています(図1)。現在、理学部においても講師以上の女性教員の比率は31%、助教も含めると37%になっています。女性研究者の積極的な採用が進んだことで意思決定過程に関与する女性教員も増加し、2019年度は4学部すべての学部長が女性教員となりました。

図1 大学教員(講師以上)の女性比率

高い比率を維持する環境

「出産・育児にかかる女性研究者のための研究支援員」の整備

「女性研究者支援モデル育成事業」で実施した、出産・育児と研究活動の両立を支援するために研究支援員を雇用できる制度を、事業終了後に本学の規程として整備しました。2011年度から大学の事業として実施し、これまでに延べ10人が利用し、1回あたりの研究支援員の平均的な雇用人月は11人月でした。これにより、産休・育休中も研究を中断することなく継続できた結果、休暇終了後も研究が円滑に進み、論文投稿などの研究業績につながっています。

「さくらナースリー」(事業所内保育所)

日本女子大学では40年以上前の1971年から、生後4か月から学齢までの乳幼児の終日保育、一時保育、通信教育のスクーリング保育などを実施しています。近年では、各自治体での待機児童対策も進んでいますが、毎年教職員2~6名、非常勤講師1~3名が事業所内保育所を利用しています。この保育所では、働く女性の育児支援だけでなく、附属中高の女子学生や大学の児童学科の学生のボランティアを受け入れることで、生徒・学生に女性のライフサイクルを考える機会を提供しています。

理系を目指す女子小中高生の育成

「理学部サマースクール」

理系に興味を持ってもらう目的で、2003年度から毎年女子中学生、女子高校生を対象に夏休み期間中に7~8講座を開設しています。写真1は2019年度の高校生向け講座のパンフレットです。毎年、中学生講座では計90名程度(本学附属生のみ対象)、高校生講座では50~60名程度(内、附属生が半数)の参加があります。

高校生講座(2019年)

「電子顕微鏡を用いた公開科学教室」

2001年度から、理科啓蒙活動の一環として毎年附属の小学5年生を対象に、提携授業を開催しています。参加者数は、生徒約120名、引率含め約125名になります。2017年度までは、附属幼稚園からも園児約40名、引率含め約70名の参加者がありました。

公開科学教室

【以上の取組の成功に向けた留意点】 ★は該当する項目
  戦略性:機関の経営戦略として位置づけている
トップのコミットメント:機関のトップが牽引している
取組体制の整備:実施責任者を置き、明確な実施組織等を整備している
  成果目標:具体的で明確な目標等を設定している
  双方向のコミュニケーション:幹部層と構成員のコミュニケーションを促進している
  説明責任と透明性:外部評価委員会等を設置し、外部の意見を取り入れる体制としている

日本女子大学 研究・学修支援課

このサイトについて

全国ダイバーシティネットワーク(OPENeD)は、男女共同参画社会や多様な個性・能力が尊重されるインクルーシブな社会の実現のために、文部科学省と連携して、大学や研究機関、企業等における女性研究者の育成や研究環境・研究力の向上を目指す諸機関をつなぎ、国内外の取組動向や参考事例(グッドプラクティス)を収集・公開し、全国的な普及・展開を図ります。

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